不眠の子守唄

海外文学などの書評や洋楽のレビューを書いているブログ。

映像作品

本以外の映像で楽しむコンテンツについて。映画やアニメ、テレビ番組、ゲームなど。

映画『ユダヤ人の私』感想ーユダヤ人被収容者の半生と後半生

映画『ユダヤ人の私』を観た。 ゲッベルスの秘書を務めた女性ブルンヒルデ・ポムゼルにインタビューをした『ゲッベルスと私』に続く、オーストリアのクリスティアン・クレーネス監督らによる「ホロコースト証言シリーズ」の第二弾で、本作は『ユダヤ人の私』…

『燃えよ剣』の土方歳三像の考察【司馬遼太郎の原作小説&原田眞人監督の映画との違い】

司馬遼太郎の小説を原田眞人監督が映画化した映画『燃えよ剣』を観た。その後司馬遼太郎の原作『燃えよ剣』も読んだ。 まず、映画を観た感想としては、殺陣が見事である。 主演の岡田准一のアクションへのこだわりと、原田監督の「時代劇という伝統を絶やさ…

瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』映画と原作の違い【比較感想】

瀬尾まいこの本屋大賞受賞作『そして、バトンは渡された』が映画になったので、観た。原作はすでに読んでいる。 原作をすでに読んでいる映画を観ると、映像化にあたって変化した箇所について、なぜ改変されたのかと考察したくなってしまうのが私の悪い癖であ…

映画『ドライブ・マイ・カー』と、村上春樹の原作との違いと【感想】

映画『ドライブ・マイ・カー』を観たので、今更ながら感想を書こうと思う。 この映画は、村上春樹の短編集『女のいない男たち』に所収されている短編「ドライブ・マイ・カー」を原作とする、濱口竜介監督による映画である。カンヌ国際映画祭で脚本賞も受賞し…

【Kindle版で入手可能】プロジェクトXは書籍版も面白い!

小学校高学年の親戚に何か本をプレゼントしようと思った時に、自分が小学生の頃に夢中で読んだ本を思い出した。 フィクションはいろいろあるけど、ノンフィクションも捨てがたい。 自分が一番夢中になって読んだノンフィクションは、NHKの『プロジェクトX』…

スピルバーグ『シンドラーのリスト』が傑作である理由【あらすじ・感想】

大学に入ってから、戦争映画だけはちゃんと観ようと思い立ち、以来観る映画の半分以上が戦争映画になった。 純粋なドキュメンタリーも観るが、実話をもとにしたフィクションも観る。中でも印象的だったのは、スティーヴン・スピルバーグ監督の『シンドラーの…

『信長公記』で戦国大河ドラマの復習をするー「麒麟が来る」を観て思う

大河ドラマ『麒麟が来る』を観ている。録画して見ているので若干流れに乗り遅れている感があるが、長良川の戦いで斎藤道三が高政(義龍)に討たれるのをようやく見終わったところである。 ところで大河ドラマの楽しみ方は色々あると思うが、私はいつも大河ド…

『ストップ!! ひばりくん!』のアニメの評価は? ー全話感想・原作と徹底比較!

私の一番好きなマンガの一つは江口寿史さんの『ストップ!!ひばりくん!』という作品で、このマンガに関しては、このブログでも今まで二回も記事を書いている。 ここ数日「ひばりくん」の検索が増えていて、なんでだろう? と思っていたところだったが、5月…

レトロなターン制PCゲームのすすめ 「信長の野望・烈風伝」

ゴールデンウィーク中、部屋の片づけをしていたら棚の奥に眠っていた信長の野望シリーズを掘り出してしまった。そこで、一番好きだった往年の名作「烈風伝」をWindows10でプレイできるのか確認してみたら、BGMがループしないという不具合以外は普通にプレイ…

アメリカの国民的小説『アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)』を読む【あらすじ・感想・映画原作比較】

20世紀に書かれた最高の英米文学は? というランキングで、たいてい上位に君臨するのは、ジョイスやスタインベックなど日本でも馴染み深い作家の本である。 だが、アメリカ人がこのようなランキングを作成すると、たいてい上位にハーパー・リーの『To Kill A…

「太閤立志伝Ⅴ」をもう一度プレイさせてくれ

大河ドラマ「麒麟が来る」を(後追いで)見ている。 主人公の明智十兵衛光秀たちが、自在に美濃・京都・尾張へと移動していき、ストーリーが進んでいく。実際の戦国時代の移動は、そこまで一筋縄ではいかなかったのではないだろうかと思わないでもないが、「…

『パラサイト 半地下の家族』を「節度と思いやり」から考察する

映画「パラサイト」を今更ながら見た。伏線回収が巧みで、なおかつ展開の読めない点。韓国映画ならではの舞台設定など、つくりのうまさに感嘆した映画であった。 この映画について通り一遍の考察はすでにしつくされているだろうから、自分なりに何を考えたか…

第一次世界大戦をカラー映像で見るには―映画『彼らは生きていた They Shall Not Grow Old』

第一次世界大戦のドキュメンタリー映像をカラー映像に着色した、『彼らは生きていた』They Shall Not Grow Oldという画期的な映画がある。 リアルに第一次世界大戦の戦場を知りたいという方には、是非見ることをお薦めしたい映画である。今回は、この映画に…