- 2025年8月11日
戦争はなぜなくならないのか? オーウェルが『1984』で出した答え
ジョージ・オーウェルの『1984』といえば、現代の監視社会などを予言した小説として有名である。 私は5年前に、このブログで『1984』について書いたことがある。その時、私がオーウェルが『1984』の中で提示した概念の中で、最も現代性があると感じたのが「二重思考」や「ニュースピーク」という概念だった。 […]
ジョージ・オーウェルの『1984』といえば、現代の監視社会などを予言した小説として有名である。 私は5年前に、このブログで『1984』について書いたことがある。その時、私がオーウェルが『1984』の中で提示した概念の中で、最も現代性があると感じたのが「二重思考」や「ニュースピーク」という概念だった。 […]
このブログでは読んだ本の感想を気ままに書いているが、これまでに記事を書いたアメリカ文学もそれなりの数になってきたので、このページでまとめて紹介したい。 海外文学には、それぞれその国の特徴があるわけであるが、アメリカ文学にも特徴がある。 これまで読んできたアメリカ文学の特徴を簡潔にまとめると、以下のよ […]
仕事をしたくない! ということで、仕事をしない奇人を描いた短編小説を紹介したい。 ハーマン・メルヴィルが1853年に発表した短編小説『書記バートルビー』(Bartleby)である。170年も前の、わずか100ページの作品でありながら、いまもなお多くの批評家に言及される小説である。そして、いま読んでも […]
短編小説の名手として知られるノーベル文学賞作家、ホルヘ・ルイス・ボルヘスが「およそ文学における最高傑作のひとつと言っても過言ではない」と評価した短編小説が、19世紀アメリカの作家ナサニエル・ホーソーンの「ウェイクフィールド」という短編である。 (正確には「ホーソーンの短編のうちの最高傑作であり、およ […]
特に条件もなく、アメリカ文学のおすすめ作家を誰か一人挙げてほしいと聞かれたら、結局エドガー・アラン・ポーの名前を挙げるかもしれない。 エドガー・アラン・ポー(1809-1849)は、1776年のアメリカ建国以後、アメリカで文筆によって生計を立てようとした最初期の作家の一人である。ポーの名前を挙げる理 […]
ヘミングウェイの『老人と海』のような、並外れて有名な作品については、このブログでその魅力を伝えたり考察を書いたりする意味をあまり感じないので、私的な読書感想文を書くことにしようと思う。 私が『老人と海』という作品と出会ったのは、中学生の頃だったと思うが、結局この作品を読み終わったのは大学生になってか […]
フィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』は、人間とアンドロイドの境界をテーマにし、多くの読者にその問いを投げかけた、SFの金字塔として知られている。 さて、このブログでは、自己満足かもしれないが基本的に生成AIを使用しないよう努めている(きちんと自分が感じた本の感想を記録 […]
フィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』は、1968年に刊行されたディストピアSFの傑作で、映画『ブレードランナー』の原作(というよりは原案)としても知られている。 だが、この作品は、その題名は非常によく知られている一方で、「名前は知っているけれど、読んだことはない」とい […]
メアリー・シェリーが『フランケンシュタイン』(原題は『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』)という小説を、自らが女性であることを隠して刊行したのは1818年のことだが、それから200年以上が経ってからも、この小説は非常に現代社会に対しても示唆に富んだものである。 ちなみに「フランケンシ […]
大袈裟な飛躍かもしれないが、図書館の廃止のニュースを見ると、人類の歴史の中で権力者によって本が弾圧されてきたことを連想する。秦の始皇帝は焚書坑儒として本を焼いて思想家を生き埋めにし、ナチス・ドイツも本を焼いてきた。本を焼くという行為は、自国の支配を都合よくしようとして行う場合もあるが、他国の歴史を奪 […]