- 2026年1月19日
クッツェー『鉄の時代』あらすじ・感想ー死を前にした人間をノーベル文学賞作家はどう描いたか
現在存命の作家の中で最も「すごい小説家」が誰かというと、私は南アフリカ出身のノーベル文学賞作家、J.M.クッツェーではないかと思う。 クッツェーは白人でありながら、アパルトヘイト時代の南アフリカを舞台にした作品を書き続けてきた作家である。代表作『マイケル・K』(1983年)で、英語圏で最も権威のある […]
現在存命の作家の中で最も「すごい小説家」が誰かというと、私は南アフリカ出身のノーベル文学賞作家、J.M.クッツェーではないかと思う。 クッツェーは白人でありながら、アパルトヘイト時代の南アフリカを舞台にした作品を書き続けてきた作家である。代表作『マイケル・K』(1983年)で、英語圏で最も権威のある […]
ディストピアを描いた小説として、私がこれまで読んできた中で最も心をえぐられた小説とは何だっただろうか。 ディストピア小説の「三大古典」を挙げるとすれば、言わずと知れたジョージ・オーウェルの『1984年』 や、機械文明と人間の相剋を描き出したオルダス・ハクスリーの『すばらしき新世界』、本が焼かれる世界 […]
海外文学や古典的作品の醍醐味は、その物語の舞台が私たちの日常とは異なる「異世界」でありながら、そうした世界は現実に存在していた、あるいはしているというところにある。 個人の好みではあるが、私はそうした「まったく知らないけれど、現実に存在していた世界」との邂逅が好きである。 こうした海外文学を読む喜び […]
わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった。わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外にはすることのない毎日でした。 「アフリカの外で初めて英語で出版されたアフリカの小説」(Wikipediaより)であるという、ナイジェリアのエイモス・チュツオーラによる小説『やし酒飲み』は、上に掲げたような特徴的 […]
都内の大学の教授が過去に教え子と性的関係を持ち、教え子から告発されたらしい。申し立てが事実なら、大学から追われることになるだろう。 ところで、「大学教授が学生に手を出して懲戒処分になる」ところから始まる小説といえば、ノーベル文学賞作家ジョン・マクスウェル・クッツェーによる『恥辱』である。 もっとも、 […]
ひさびさにノーベル文学賞作家の作品を紹介したい。 今回紹介するのは、南アフリカの作家J.M.クッツェーの『マイケル・K』だ。 内戦下の南アフリカを舞台にした小説で、やはり日本の小説にはない魅力がある。 『マイケル・K』あらすじ 『マイケル・K』感想・考察 内戦下の南アフリカ マイケルは現代の伯夷・叔 […]