- 2020年10月4日
- 2025年6月3日
ミラン・クンデラはデビュー作の『冗談』がおすすめな理由【あらすじ・感想】
ミラン・クンデラが2020年のフランツ・カフカ賞を受賞したらしい。フランツ・カフカ賞というのは、2006年に村上春樹が受賞したことで日本でもよく知られるようになった、チェコの文学賞である。 クンデラといえば、『存在の耐えられない軽さ』があまりに有名だが、これ以外にも名作が多い。とくにクンデラの出世作 […]
ミラン・クンデラが2020年のフランツ・カフカ賞を受賞したらしい。フランツ・カフカ賞というのは、2006年に村上春樹が受賞したことで日本でもよく知られるようになった、チェコの文学賞である。 クンデラといえば、『存在の耐えられない軽さ』があまりに有名だが、これ以外にも名作が多い。とくにクンデラの出世作 […]
トルーマン・カポーティというと奔放な女性を描いた『ティファニーで朝食を』のイメージが強いが、ノンフィクション・ノベルという分野を開拓した小説家でもある。カポーティが「ノンフィクション・ノベル」という境地を開いた作品こそ、この『冷血』(“In Cold Blood”)である。 […]
アーサー・C・クラークの『幼年期の終わり』という作品がある。 作者アーサー・C・クラークは、映画『2001年宇宙の旅』の原作者としても知られているSFの大家で、代表作である『幼年期の終わり』もSFの古典として知られている。 この作品を初めて読んだのは中学生の時だったが、最近読みなおしたら昔と違う印象 […]
ここ10年くらい週刊誌なんて買っていなかったが、最近10年ぶりに週刊少年ジャンプを買っている。 鬼才・藤本タツキによる『チェンソーマン』というマンガがあまりに急展開過ぎて、単行本を待つことができなくなったからである。日々Twitterなどで断片的なネタバレを食らううちに、単行本が待てなくなりジャンプ […]
私が海外小説を好んで読み、イギリスの音楽を好んで聴いている原点はオスカー・ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像』かもしれない。 私はこの作品に中学校の頃に出会ったが(学校の図書委員会の会誌などで紹介されていた気がするが…… よく思い出せない)。『ドリアン・グレイの肖像』は、退廃 […]
ロシア文学と言えばドストエフスキーとトルストイの二大巨頭があまりに有名だが、この二大巨頭の作品を読むのはあまりに骨が折れる。 ーーそんなイメージでロシア文学を敬遠している人も多いかもしれない。 だが、ドストエフスキー作品と対極に属すような、短くて甘美な小説もロシア文学には多い。 その中でも、今回は短 […]
連載作品すべてがヒット作品という生ける伝説・高橋留美子。 1970年代後半~80年代の『うる星やつら』・『めぞん一刻』に始まり、90年代の『らんま1/2』、2000年代の『犬夜叉』、2010年代の『境界のRINNE』、そして2020年現在連載中の『MAO』と……まだまだ書き続けてほしいマンガ家である […]
昨今、「毒親」などという言葉に代表されるように、いびつな家族・親子関係がクローズアップされることが多いように思う。 子供を愛せない親、愛さずに育ったことによる愛着障害、そして愛されなかった子供が親になっても愛し方がわからないという問題…… そのような親子関係を描いた古典的な作 […]
親戚の影響で「マンガと言えばあだち充・高橋留美子」という環境で生まれ育った。 この小学館を代表する二大巨頭の代表作はどれも読んだが、小学生の時にはあまり面白さがわからない作品として記憶に残っていたのは、高橋留美子の『めぞん一刻』だった。 今思うと、小学生が読んで面白さがわからないのは無理もない。 し […]
ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』という本がある。 最初この本を書店で見た時、「変なハウツー本が出てる……」と少し軽蔑した目で見てしまったのだが、一方で、この本に対しての興味を抑えられなかったのも事実であった。 それで実際に手に取ってみたところ、めち […]