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書評

  • 2025年7月27日
  • 2025年7月27日

メルヴィル『書記バートルビー』仕事をしたくない時に思い出す短編小説【あらすじ・感想】

仕事をしたくない! ということで、仕事をしない奇人を描いた短編小説を紹介したい。 ハーマン・メルヴィルが1853年に発表した短編小説『書記バートルビー』(Bartleby)である。170年も前の、わずか100ページの作品でありながら、いまもなお多くの批評家に言及される小説である。そして、いま読んでも […]

  • 2025年7月20日
  • 2025年7月26日

ホーソーンが書いた最高の短編小説『ウェイクフィールド』【あらすじ・感想】

短編小説の名手として知られるノーベル文学賞作家、ホルヘ・ルイス・ボルヘスが「およそ文学における最高傑作のひとつと言っても過言ではない」と評価した短編小説が、19世紀アメリカの作家ナサニエル・ホーソーンの「ウェイクフィールド」という短編である。 (正確には「ホーソーンの短編のうちの最高傑作であり、およ […]

  • 2025年7月20日
  • 2025年7月26日

エドガー・アラン・ポーの短編はなぜ読み継がれるのか「モルグ街の殺人」「黒猫」の魅力解説【あらすじ・書評】

特に条件もなく、アメリカ文学のおすすめ作家を誰か一人挙げてほしいと聞かれたら、結局エドガー・アラン・ポーの名前を挙げるかもしれない。 エドガー・アラン・ポー(1809-1849)は、1776年のアメリカ建国以後、アメリカで文筆によって生計を立てようとした最初期の作家の一人である。ポーの名前を挙げる理 […]

  • 2025年7月20日
  • 2025年7月26日

オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』をいま読むべき理由ーポピュリズムの時代への警鐘【書評・感想】

いま私たちは、SNSのアルゴリズムが世論を動かし、選挙がゲームと化した時代を生きている。 「民主主義は最悪の政治形態である、ただしこれまでに試みられてきた他の全ての政治形態を除いては(It has been said that democracy is the worst form of gover […]

  • 2025年6月30日
  • 2025年6月30日

ヘミングウェイ『老人と海』ラストの衝撃【読書感想・私的紹介】

ヘミングウェイの『老人と海』のような、並外れて有名な作品については、このブログでその魅力を伝えたり考察を書いたりする意味をあまり感じないので、私的な読書感想文を書くことにしようと思う。 私が『老人と海』という作品と出会ったのは、中学生の頃だったと思うが、結局この作品を読み終わったのは大学生になってか […]

  • 2025年6月22日
  • 2025年7月16日

なぜ『三国志演義』は史上最高の歴史小説なのか《面白い理由》

私は歴史好きではあるのだが、正直なところ歴史小説はあまり読まないほうかもしれない。 なぜ私があまり歴史小説を読まないのかを考えると、一度『三国志演義』を読んでしまったからではないかという気がする。 『三国志演義』は、言わずと知れたコーエーの『三国志』『三国無双』といったゲームや、横山光輝の漫画の原典 […]

  • 2025年6月21日

『ふつうの軽音部』はなぜ面白いのか 青春のビートを聞け!

いま私が読んでいる連載中のマンガの中で、圧倒的に面白いと思うのは『ふつうの軽音部』(原作:クワハリ、漫画:出内テツオ 『少年ジャンプ+』掲載)である。 この記事を書いているのは第70回が終わった時点だが、このマンガには毎回感動させられている。 なぜ『ふつうの軽音部』は面白いのか。それは、このマンガを […]

  • 2025年5月31日
  • 2025年6月7日

ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』ソ連が“禁書”にした奇想小説の持つ魔力【あらすじ・感想】

ロシア文学というと、ドストエフスキーやトルストイによる、長大で難解な作品をイメージする方が多いと思う。しかし、ロシア文学はそういった「堅い小説」ばかりではない。 ここで紹介したいのは、ミハイル・ブルガーコフ(1891~1940)の代表作『巨匠とマルガリータ』である。 『巨匠とマルガリータ』という小説 […]

  • 2025年5月1日
  • 2025年5月1日

髙比良くるま『漫才過剰考察』に見る「自己演出能力」の重要性【感想・書評】《令和ロマンM-1連覇の戦略》

令和ロマンが2025年4月28日に出した動画で、髙比良くるまの活動復帰の報告には驚かなかったが、髙比良が吉本興業を退所したという知らせには非常に驚いた。 吉本興業退所が最初にXでトレンド入りした時、私はくるま側が退所を申し出たのだろうと思った。もちろん、くるまは自身を「よしもとの最高傑作」と呼び、「 […]

  • 2025年4月13日
  • 2025年6月3日

「実在のディストピア」を描いた短編集 ナディン・ゴーディマ『ジャンプ』【あらすじ・感想】

ディストピアを描いた小説として、私がこれまで読んできた中で最も心をえぐられた小説とは何だっただろうか。 ディストピア小説の「三大古典」を挙げるとすれば、言わずと知れたジョージ・オーウェルの『1984年』 や、機械文明と人間の相剋を描き出したオルダス・ハクスリーの『すばらしき新世界』、本が焼かれる世界 […]

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このブログは管理人が実際に読んだ本や聴いた音楽、見た映像作品について書いています。AI全盛の時代ですが、生身の感想をお届けできればと思っています。