- 2025年8月16日
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【完全解説】芥川賞はなぜ該当者なしになったのか《2025年上半期》
2025年上半期は、芥川賞も直木賞も受賞作がないという、およそ28年ぶりの珍事が起きて話題になった。 いったいどんな議論の末に受賞作が決まったのか(あるいは今回のように受賞作なしに決まったのか)。その議論の様子や議事録は公開されないが、実はどのような議論があったのかは、選評を読むことで窺い知ることが […]
2025年上半期は、芥川賞も直木賞も受賞作がないという、およそ28年ぶりの珍事が起きて話題になった。 いったいどんな議論の末に受賞作が決まったのか(あるいは今回のように受賞作なしに決まったのか)。その議論の様子や議事録は公開されないが、実はどのような議論があったのかは、選評を読むことで窺い知ることが […]
日本の軍人を描いた戦争小説の中で最も有名な作品は何かという問いの一つの答えは、大岡昇平の『野火』であろう。 『野火』は、作者のフィリピンでの戦争体験をもとにした小説であり、作者自身の戦場での体験が色濃く反映されている。 作品自体はフィクションだが、日本軍とフィリピンの住民との関係、軍人の持つ二面性、 […]
2025年という、戦後80年という節目の年を迎えた。私は戦時下の記憶を持つ祖父母に接して育ち(祖父母も当時はほんの子どもだったのだが)、戦時下の体験というものを、ある程度身近に感じて育ってきた。しかし、私より下の世代にとって、戦争はもっと遠い存在なのだと思う。 思えば私が子どもの頃は、(ほぼ会話を交 […]
「なにか日本の小説を読みたいんだけど、何を読めばいい?」 ――というようなことを聞かれると、「とりあえず三島由紀夫を読めばいいんじゃない?」 と、やや投げやりとも捉えられがちな答えをしてしまうが、しかしこれは私の本心である。 とはいえ、私も三島由紀夫の作品をすべて読んだことがあるわけではないのだが( […]
安部公房は、日本で最もノーベル文学賞に近かった作家の一人であると言われる。 それは安部公房が海外で高く評価されていたからであるが、現代の私が読んでみても、安部公房の作品は「海外文学的」である。もちろん安部公房の作品が生まれた土壌には渺茫とした満洲での経験や敗戦後の日本での体験があるはずだが、安部公房 […]
司馬遼太郎の小説を原田眞人監督が映画化した映画『燃えよ剣』を観た。その後司馬遼太郎の原作『燃えよ剣』も読んだ。 まず、映画を観た感想としては、殺陣が見事である。 主演の岡田准一のアクションへのこだわりと、原田監督の「時代劇という伝統を絶やさない」という矜持を感じる。非常に見ごたえがある映画であった。 […]
プロ野球の日本ハムに、来季から新庄剛志が監督として就任することが決まった。 新庄剛志というと、メジャーリーグからの復帰先に日本ハムを選び、野球の実力もさることながら、華やかなパフォーマンスで注目を集めた選手である。エンターテイナーとして随一の才能を持っており、最近も現役復帰を目指して話題を呼んだ。 […]
映画『ドライブ・マイ・カー』を観たので、今更ながら感想を書こうと思う。 この映画は、村上春樹の短編集『女のいない男たち』に所収されている短編「ドライブ・マイ・カー」を原作とする、濱口竜介監督による映画である。カンヌ国際映画祭で脚本賞も受賞した。 上映時間が180分近い大作なのだが、まったく飽きること […]
この記事を書いたのは、「黒い雨訴訟」が話題となった時期である(2021年)。 「黒い雨」というのは、原爆投下後に降り注いだ、原爆投下時に生じた煤や放射性物質を含んだ、言葉通り黒色をした雨のことである。 つまり、原子爆弾によって直接被爆しなかった場合であっても、放射性物質を含む「黒い雨」を浴びてしまっ […]
このブログでは海外文学ばかり取り上げてきたが、日本文学も好きである。 以前海外文学のおすすめ10選を取り上げたので、せっかくなので対になるように日本文学のおすすめもしてみようと思う。 海外文学には、その地域特有の文学の魅力がある。しかし、日本文学も当然「日本の文学」であり、特有の魅力があるのである。 […]