- 2026年1月19日
クッツェー『鉄の時代』あらすじ・感想ー死を前にした人間をノーベル文学賞作家はどう描いたか
現在存命の作家の中で最も「すごい小説家」が誰かというと、私は南アフリカ出身のノーベル文学賞作家、J.M.クッツェーではないかと思う。 クッツェーは白人でありながら、アパルトヘイト時代の南アフリカを舞台にした作品を書き続けてきた作家である。代表作『マイケル・K』(1983年)で、英語圏で最も権威のある […]
現在存命の作家の中で最も「すごい小説家」が誰かというと、私は南アフリカ出身のノーベル文学賞作家、J.M.クッツェーではないかと思う。 クッツェーは白人でありながら、アパルトヘイト時代の南アフリカを舞台にした作品を書き続けてきた作家である。代表作『マイケル・K』(1983年)で、英語圏で最も権威のある […]
海外文学おすすめ診断 このブログで紹介してきた海外文学の中から、診断チャートでおすすめの一冊を紹介します。ぜひ下のボタンから回答をしてみてください。 ※回答が終わると本ブログ内の診断結果ページに遷移します この診断について この診断は、基本的に管理人が読んで感想を書いてきた本の中からおすすめ診断をし […]
2025年に最も話題になった漫画のひとつとして挙げられるのは、『みいちゃんと山田さん』だろう。SNS上でも数多くのコマが引用され、非常に話題になっている。 一番有名なシーンは、みいちゃんが幼馴染のムウちゃんに「立ちんぼに行こーよ!」と誘う場面だと思われる。言うまでもなく立ちんぼとは売春のことであり、 […]
村上春樹の『羊をめぐる冒険』は、村上春樹作品の中でも人気のある代表作である。個人的にもかなり好きな作品ではあるのだが、一方でこの作品の何が好きなのかというと、意外と言語化できない。 ただ、この作品は何度か読んではいるのだが、正直なところ『羊をめぐる冒険』という物語の筋を完璧に覚えているかというと、あ […]
グレアム・グリーンの『ブライトン・ロック』という小説について紹介したい。 グリーンといえば映画化もされている『ヒューマン・ファクター』(1978)や『情事の終り』(1951)、『権力と栄光』(1940)といった代表作で知られる、20世紀イギリスを代表する作家だが、これらの傑作に先立って1938年に発 […]
昨年亡くなったアメリカの作家ポール・オースター(1947-2024)。もっと早く追悼記事を書こうと思っていたが、1年半以上も経過してしまった。今回はオースターの代表作である『幽霊たち』について紹介したい。 ポール・オースターという小説家について はじめに、オースターおよび『幽霊た […]
映画『遠い山なみの光』が公開された。公開後すぐに見ていたので見てから時間が経ってしまったが、非常にこの映画はよかったので、この映画の感想と考察を書いていきたいと思う。 結論から言うと、『遠い山なみの光』の映画は、非常によかったと思う。原作小説の持つ「不思議さ」や一種の気味の悪さがうまく表現されていた […]
読み終わった後に茫然自失になるほどの衝撃を受ける文学を読みたいのであれば、アゴタ・クリストフの代表作『悪童日記』をおすすめしたい。 アゴタ・クリストフは、1935年にハンガリーで生まれ、子どもの頃に第二次世界大戦を体験する。その後1956年、クリストフが21歳の時にハンガリー動乱が起き、オーストリア […]
2025年上半期は、芥川賞も直木賞も受賞作がないという、およそ28年ぶりの珍事が起きて話題になった。 いったいどんな議論の末に受賞作が決まったのか(あるいは今回のように受賞作なしに決まったのか)。その議論の様子や議事録は公開されないが、実はどのような議論があったのかは、選評を読むことで窺い知ることが […]
ジョージ・オーウェルの『1984』といえば、現代の監視社会などを予言した小説として有名である。 私は5年前に、このブログで『1984』について書いたことがある。その時、私がオーウェルが『1984』の中で提示した概念の中で、最も現代性があると感じたのが「二重思考」や「ニュースピーク」という概念だった。 […]