- 2020年4月23日
「人生の尊さ」を考える、漫画の神様のマンガ哲学ー手塚治虫『ぼくのマンガ人生』書評・感想
岩波新書には多少「お堅い」イメージがあるが、もちろん例外もある。 その最たる例が、手塚治虫『ぼくのマ……

私の一番好きなマンガの一つは江口寿史さんの『ストップ!!ひばりくん!』という作品で、このマンガに関しては、このブログでも今まで二回も記事を書いている。
ここ数日「ひばりくん」の検索が増えていて、なんでだろう? と思っていたところだったが、5月20日が「ひばりくん」のアニメの放映開始日だったことに気づいた。
――というわけで、今回はアニメ「ストップ! ひばりくん!!」について紹介します!!
一応、前述の私が今までに書いた『ストップ!!ひばりくん!』の記事について紹介しよう。
作品概要は以下の記事を見ていただきたいが、一応この『ストップひばりくん』についての説明をすると、「男の娘」をヒロインにしたラブコメである。
1980年代にこのような作品があるとは…… と驚くほど、革新的なマンガである。この作品を読んだことのない方はまずは以下の記事を見ていただきたい。
今回のアニメについての記事も、コミックスを読んでいる前提で書いていくので、是非まずはコミックスを読んでいただきたい(記事最後でも紹介するが、コミックスはKindle Unlimitedで実質無料で試し読みできるのがおすすめ!!)。
アニメは1983年5月20日~1984年1月27日まで放映され、全35話である。
2003年に出たDVDのほかには、現在は東映アニメオンデマンドで見ることができる。
Amazo Primeとかでは見れなかった。残念。
アニメの評判は、インターネットで見る限り少し否定的な意見も多い。
(例えば「つぐみさんがかわいくない」とか。確かに原作のつぐみさんの方が魅力的だが……)
しかし、アニメにできてマンガにできない点は、声優さんの演技ではないかと思うのである。
この声優さんの演技が、アニメ「ストップひばりくん」は素晴らしいのである。
主人公・坂本耕作を演じるのは古谷徹さん。機動戦士ガンダムでアムロ・レイを演じた、言わずと知れた有名声優である。
大空ひばり役は、間島里美さんという方。
この方はあまり有名ではないかもしれないが、実は古谷徹さんの奥さんとなった方である。
決して結ばれない運命の耕作とひばり。この二人を演じた二人の声優は結婚したなんて、なんだか凄いドラマだと思いませんか?
――このようなエピソードも持っているから、アニメ「ストップひばりくん」は素晴らしいのである。
若干記憶があいまいなところもあるが、アニメ「ストップひばりくん」の感想を書いていきたい。
全般的に言えるのは、アニメオリジナルの話が多い——そして残念ながら、アニメオリジナルの話は少し「うーん……」と思うものも多い、というのが正直なところである。
具体的に言うと、アニメオリジナルの話は「現実離れした話」が多い。
アニメオリジナルの話を見ていると『ストップひばりくん』は列車を爆破したり市中で銃撃戦したりするマンガじゃないだろ!!と声を大にしてツッコみたくなる。当時の子ども受けを狙ったのかもしれないが、現代の大きなお友達の受けは悪い。文句なしの改悪である。
でも、ラブコメ要素が強くなっていて、「これはこれでありかも」と思えるものもあり、原作原理主義者にもお薦めしたい話はかなり多い。
そのような観点から、ここではマンガを読んで「ストップひばりくん」が好きになった人が、どの順番でアニメを見るべきかを紹介していきたい。
A-Cで評価をつけているので、是非参考にしていきたい。もちろんAがお薦めであり、Cはあまりお勧めしない(飛ばしてしまっても構わない)。
評価A
第一話。原作の「衝撃の出会い!!の巻」「女の子!?男の子!!の巻」対応。
期待させる幕開け。原作ファン必見!!
評価A
原作の「男らしくしなさい!!の巻」「彼女!?はスーパーマンの巻」に対応。
だいたい原作通りで、原作ファン必見。
評価A
原作の「ば・れ・た!?」の巻「正体みたり!ひばりくん!!の巻」に対応。だいたい原作通り。
評価B+
「耕作くん決心すの巻」「リングにかける恋!!の巻」「続・リングにかける恋!!の巻」に対応。原作の内容をちょっと飛ばし気味? 理絵ちゃん出てきます。
評価A-
かなり原作と違う展開。一応原作の「恋の九十九里!!の巻」「青春の初日の出!!の巻」に加えて、「ハアト・ブレイク・Valentineの巻」に対応する。
アニメだと耕作がひばりが「男」であることを意識する場面が用意されているところなどは個人的に評価したい。
しかし、原作だと理絵ちゃんへの恋心が打ち砕かれるのはバレンタインデーなのだが、アニメだと理絵ちゃんはここでボクシング部から去ってしまう……
やや不用意に原作の内容を詰め込みすぎた感があり、どうしてこうしたのだろうと思ってしまう回。
評価A
原作の「ロミオとジュリエット極道版の巻 前編後編」に対応。ほぼ原作通りで、原作ファン必見。
評価A
原作の「嵐がやってきた!!の巻」「風立ちぬの巻」に対応。
原作よりひばりくんが官能的で、若干解釈違いを起こす場合もありそうだが、個人的には評価したい。しかし、原作だと中盤の話のイメージだが、思ったよりこの話早く来たな。
評価B+
原作の「これが問題の巻」と「招かれざる訪問者の巻」という連続しない話(梶先輩の話という共通点のある話)をアニメでは融合させて一つの話にしている。構成としては悪くないが、ところどころアニメオリジナルのノリがちょっと…… というところがある。
評価A
原作「すずめのボーイフレンド」に対応。後半部はアニメオリジナルだが、原作に忠実に話が延長している感じで高評価。原作ファンにもおすすめできる内容。
評価A
大助が登場する回である、原作の「ついにやったネ!!初デート!!の巻」「恋のワンツーパンチの巻」「恋のかけひきの巻」に対応する。
若干原作と展開が違うが、これはこれでよい、という感じ。ちなみに大助の声優は三ツ矢雄二。
評価A-
話自体はアニメオリジナル。よくできてはいるのだが、このアニメオリジナルの話に差し替えるために原作の「プールサイドはドキドキ気分!の巻」「プールサイド作戦の巻」「夏の疑惑の巻」を潰したのか…… と思うとちょっと複雑。
アニメではこういう学園系の話をもっと作ってほしかったなあというのが正直な感想。
評価A-
原作の「青春のキャンプインの巻」「青春はきもだめしの巻」に対応。だいたい原作通り。
評価A
原作の「はいります!の巻」「はいりません!!の巻」に対応。やっくん登場。
評価A
原作の「恋のターゲット!!の巻」「彼女(!?)はおれのものの巻」に対応するが、オリジナル要素もある。本田拓人登場。
評価B+
アニメオリジナル。予想外の設定を入れてきたなあ、という感じ。個人的には悪くないと思う。原作の二次創作として面白い。
評価B-
アニメオリジナル。第6話の完全な焼き直しで、見るべき点はないが不可というわけでもない。加点もないが減点も少ない。
評価A
原作の「父さんの古いアルバムの巻」に対応するが、後半はアニメオリジナル。アニメの内容の方が原作より深くなっていて、原作ファンにもおすすめできる。アニメだとラストが少し切ない。
評価C+
原作の「話題のカップルの巻」に対応するが、アニメオリジナル部分も多い。うーん原作通りでよかったのでは…… という感想。
評価C
原作の「マフィアコネクションの巻」「あしたの花嫁!?の巻」に対応。原作の短い話を何とか30分の尺にしたのだろうが、後半の展開はちょっとぶっ飛びすぎてて評価できないかな…… という感じ。
評価C
アニメオリジナル。岩崎先生にフォーカスするところまでは良かったが…… という感じ。
評価B-
アニメオリジナル。第5話で退場した理絵ちゃん再登場。第5話でも文句を言ったけど、理絵ちゃんはこのアニメのエンディングにも歌われているはずなのに登場回数が少なすぎる(原作でも実際そこまでの登場頻度ではないけど……)。
評価C
鳳ジュン様の登場。原作の「学園宝塚の巻」「回転禁止の青春さ!の巻」「Jの告白の巻」に対応。するが、原作とは大きく話が違っている。そう来るか?という感じ。
アニメでこういう話にするなら、ひばりがジュンにカミングアウトするのがまとまりがよかったと思うのだが、さすがにそれはタブーだったのだろう。
いずれにしろ、原作通りでよかったじゃん…… という思いはぬぐえない。
評価C
アニメオリジナル。すずめちゃんメインの話。
評価C
アニメオリジナル。前の話の「くりから探偵」を引き継いでる。理絵ちゃんみたいな女の子が出てくるけど理絵ちゃんじゃない(たぶん)。
評価C
アニメオリジナル。探偵の話。まだ引っ張るかこの話…… という感じ。
評価B
アニメオリジナル。探偵団シリーズがひどかった分ましに見える。
評価B
アニメオリジナル。普通。
評価B-
アニメオリジナル。作者登場回なのか?これは。
評価B+
ついに来ましたね、高円寺さゆり。原作の「恋のニューフェースの巻」「ラブボンバー!!の巻」に対応するが、やや原作と展開が違う。
評価C
アニメオリジナル。探偵団シリーズ。
評価A
原作の「メリー10回忌の巻」に対応。原作の水増しをしているが、アニメ終盤の中では相対的に出来の良い回。
評価C
アニメオリジナル。
評価C
アニメオリジナル。
評価C+
アニメオリジナル。つばめさんはもっと登場すべきだった。
評価C
なんなんだこれは笑。これが最終話か笑。
ここまで何度も書いてきたように、アニメ「ストップひばりくん」は、アニメオリジナルの質がイマイチという問題がある。
原作の話自体が少ないのでアニメオリジナルで補わざるを得ないのだが、もうちょっとうまくやってほしかったと思ってしまう。
些細な不満点をもう少し述べていくと、次のようなものが挙げられる。
連載中にアニメ化しているので仕方ないことなのだが、原作の最終盤の話はアニメ化されていないことである。
――しかし、原作『ストップ!! ひばりくん!』は、最後の方の話がいいんですよね。
特に「ふしぎな△関係の巻」「お祭りの夜に!!の巻」は、個人的に一番好きな話なので残念でした。ないものねだりですが。
余談ですが、アニメの不満な点としては、つばめさんが最後まで髪を切らなかったことです!!!
つばめさんは(元から可愛いけど)髪を切った後は正直作品中で一番かわいい(江口先生もめっちゃ書き込んでるよね!?)ので、原作コンプリートエディションの第3巻を見てください! 本当に。
「ストップひばりくん」のアニメは、(微妙な話もありますが)原作ファンにもお薦めです!
今回私が評価したB評価以上の話を見ていけば、原作ファンも満足だと思いますので、ぜひ。
『ストップ!!ひばりくん!』の原作マンガは、Kindle Unlimitedという定額読み放題サービスで初月無料で読めるので、こちらのサービスも合わせてお薦めしておきたい(記事投稿時点)。
他にも読めるマンガは『クレヨンしんちゃん』とか。マイナーなマンガは結構読めるので、もしかしたら掘り出し物があるかもしれない。
KindleはスマホやPCのアプリでも読むことができるので、体験したことがない方は一度試してみてはいかがだろうか。