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2020年4月

  • 2020年4月15日
  • 2023年6月22日

アメリカの国民的小説『アラバマ物語(To Kill a Mockingbird)』を読む【あらすじ・感想・映画原作比較】

20世紀に書かれた最高の英米文学は? というランキングで、たいてい上位に君臨するのは、ジョイスやスタインベックなど日本でも馴染み深い作家の本である。 だが、アメリカ人がこのようなランキングを作成すると、たいてい上位にハーパー・リーの『To Kill A Mockingbird』という本が上位にランクインする(例えば、ラ […]

  • 2020年4月14日
  • 2023年4月8日

シャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』あらすじー「自立した女性」ジェーンの行動原理とは

古典的名作であるシャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』のあらすじについて記す。書評・考察については別記事にまとめているので、そちらを見ていただきたい。 (なお岩波文庫・光文社古典新訳文庫での表記はジェイン・エアだが、この記事ではジェーンに統一する) 「ジェーン・エア」あらすじ 孤児であるジェーン・エアは、不幸な少女時 […]

  • 2020年4月12日

内田百閒『百鬼園随筆』の魅力を書く

現代作家で誰の文章が好きかと聞かれたら、森見登美彦と答える。 森見登美彦の文体はやや古風なところがあり、面白いし独特なリズム感が大好きな作家である。そんな森見登美彦の文体に大きな影響を与えたのは、内田百閒だという(出典:作家の読書道:第65回 森見 登美彦さん)。 というわけで、内田百閒の随筆である『百鬼園随筆』を読ん […]

  • 2020年4月12日

レイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』感想ー「ハードボイルド小説」を確立した名作

ハードボイルド小説とは何か? この問いに最も的確に答えてくれる作品は、レイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』(村上春樹訳。清水俊二氏による旧訳では『長いお別れ』)なのではないかと思う。 私は特にハードボイルド小説を愛好しているというわけではないが、この『ロング・グッドバイ』は、男の友情と哀しい別れの影が付きまと […]

  • 2020年4月12日
  • 2023年4月8日

シャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』感想・考察ー女性の「自立」と「抑圧」

ジェーン・エアといえば、古典的・典型的なシンデレラ・ストーリーと思われている人も多いだろう。 それは一面では誤りではないのだろうが、この古典的名作をそのように表層的にしか読まないというのには個人的には反対である。『ジェーン・エア』は、作品が書かれた当初にどのような意義があり、また現代においてはどのように読むべきなのかを […]

  • 2020年4月12日
  • 2024年4月1日

死ぬまでに読みたい海外文学の名作100選【おすすめ度・感想つき】

海外文学の良いところは、他国の歴史や文化を感じることができるところだ。日本の文学も好きだけれど、それぞれ違った良さがある。 海外文学を読んでいるうちに、主要な海外文学を死ぬまでに読んでみたいという気持ちになってきてきた。だが、「海外文学はどんな本を読んだらいいだろうか?」と悩む方は多いのではないだろうか。 そんな中、新 […]

  • 2020年4月11日
  • 2022年10月18日

オーウェル『1984年』あらすじ・考察ー「二重思考」の恐ろしさと警句

20世紀に書かれた最高のイギリス文学は? というランキングで、たいてい1位に君臨するのが、このジョージ・オーウェル『一九八四年』である。 この作品は、いわゆる「ディストピア小説」である。その後のディストピア小説に大きな影響を与えたのはもちろん、政治思想にも大きな影響を与えている小説である。 今回は、この小説の示唆すると […]

  • 2020年4月10日

前野ウルド浩太郎『バッタを倒しにアフリカへ』感想・書評ー「バッタ研究者」奮闘の裏の悲壮な現実

私は大学院生である。それも、世にも珍しい文系大学院生である。 文系大学院生になってから、いつになったら定職に就けるのか不安で不安で仕方がない。ならば大学院など行かなければ良いではないかといわれそうだが、そういわれるとしんどい。 大学院生は大半が研究者(研究職、大学教授など)を目指すわけだが、その競争は熾烈を極める。ポス […]

  • 2020年4月8日
  • 2023年12月3日

子どもを美術館に連れていけない時に、お薦めの名画集ー「おはなし名画シリーズ」で自宅で美術体験ー

このブログのには展覧会の感想なども書きたいと思っていたのだが、新型コロナウイルスの影響で全く美術館に行けなくなってしまった。というわけで、美術館に行けずフラストレーションがたまっていると同時に、ブログに展覧会の記事を書けないもどかしさもある。 そこで、今回は私がかつてよく読み、美術に関心を持つようになった理由の一つであ […]

  • 2020年4月6日

荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』が面白いージョジョの作者はホラー映画に「癒される」?!

荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』を読んだ。著者はご存知の通り、「ジョジョの奇妙な冒険」の作者である。 この本は、「ホラー映画の入門書」「おすすめのホラー映画の載ったハンドブック」としても面白いし、また、荒木飛呂彦先生がどのような作品からインスピレーションを得ているのかという点でも非常に興味深いものである。 […]