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2020年

  • 2020年10月22日
  • 2023年4月8日

第二次世界大戦×SFの名作―『スローターハウス5』感想・考察

こういうと語弊を招くかもしれないが、私は戦争文学が好きである。 戦争は絶対に繰り返してはいけないと思っているし、体験したくもない。 しかし、だからこそ戦争に巻き込まれた人々の記憶は継承されるべきであると考えているし、文学作品に描かれた戦争に巻き込まれた人々の心理状態などには興味があるのだ。 従軍体験を持つ代表的な作家の […]

  • 2020年10月19日
  • 2023年4月8日

死にたくても死ねない弱さを描く名曲―There is a Light That Never Goes Out(The Smiths)

またミュージシャンの訃報があった。 死を選ぶミュージシャンは昔から多い。 「死にたい」という気持ちは、共感可能である。私だってそういう気持ちは非常によくわかる。 だけど、ほんとうに死んでしまった人については、憧れることはできても共感することは不可能である。私たちは、まだ死んでいない人間なのだから。 そういう意味で、一番 […]

  • 2020年10月18日
  • 2023年4月9日

岩明均『雪の峠・剣の舞』こそ、戦国マニアの選ぶ最高の歴史マンガである

私はいわゆる戦国マニアなのだが、戦国マニアとして一番推したいマンガが、岩明均の『雪の峠・剣の舞』である。 岩明均というと一番の代表作は『寄生獣』だが、『ヒストリエ』などの作品に見られるように歴史への造詣が非常に高い。 (寄生獣にも「ギョエ~~~~ッ 塚原卜伝」とかいう、戦国時代が好きじゃないと意味不明だと思われるツッコ […]

  • 2020年10月15日
  • 2023年4月8日

パルプのジャーヴィス・コッカーは史上最高(?)の作詞家である

日本のミュージシャンで史上最高の作詞家は誰かという議論は他の人に任せるとして、洋楽、特にイギリスで私が一番好きな作詞家は、ジャービス・コッカーというミュージシャンである。 今の日本での知名度はほとんどないだろうが、1990年代のイギリスを席巻したブリットポップというポップミュージックのムーブメントにおいて、Oasis、 […]

  • 2020年10月14日
  • 2023年4月9日

プライムデーにKindle Paperwhiteを買って、本やマンガを読んでみた率直な感想

新型コロナウイルスの影響で開催が延期されていたAmazon Primeデーで、ようやくKindle Paperwhite(キンドルペーパーホワイト)を買いました! ※私が購入したのは、こちらのモデルです! Kindle Paperwhiteの全般的な感想を述べますが、念のためご了承ください ⇒ Kindle Paper […]

  • 2020年10月14日
  • 2022年9月14日

つまらないのに、印象に残る不思議な作品―フランツ・カフカ『城』あらすじ・感想

海外文学の名作と言われるものは、確かに難解なものは多いけれど、たいていどこか興奮できるような箇所があるものである。 でも、率直に「つまらない」と思った作品もあった。 私の中でのその代表が、フランツ・カフカの『城』である。 この作品を読んでいる時は平坦で、つまらなかった。——でも、逆にものすごく印象に残ったし、名作と言わ […]

  • 2020年10月4日
  • 2022年9月14日

ミラン・クンデラはデビュー作の『冗談』がおすすめな理由【あらすじ・感想】

ミラン・クンデラが2020年のフランツ・カフカ賞を受賞したらしい。フランツ・カフカ賞というのは、2006年に村上春樹が受賞したことで日本でもよく知られるようになった、チェコの文学賞である。 クンデラといえば、『存在の耐えられない軽さ』があまりに有名だが、これ以外にも名作が多い。とくにクンデラの出世作である『冗談』は、タ […]

  • 2020年9月24日
  • 2022年9月14日

史上最高のノンフィクション・ノベルーカポーティ『冷血』【あらすじ・感想】

トルーマン・カポーティというと奔放な女性を描いた『ティファニーで朝食を』のイメージが強いが、ノンフィクション・ノベルという分野を開拓した小説家でもある。カポーティが「ノンフィクション・ノベル」という境地を開いた作品こそ、この『冷血』(“In Cold Blood”)である。 私自身海外文学が好き […]

  • 2020年9月24日
  • 2023年4月12日

アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』あらすじ・感想ー主人公は地球人なのか? 宇宙人なのか?

アーサー・C・クラークの『幼年期の終わり』という作品がある。 作者アーサー・C・クラークは、映画『2001年宇宙の旅』の原作者としても知られているSFの大家で、代表作である『幼年期の終わり』もSFの古典として知られている。 この作品を初めて読んだのは中学生の時だったが、最近読みなおしたら昔と違う印象を受けたので、感想を […]

  • 2020年9月22日
  • 2023年4月12日

ノベライズ不能の超展開ー藤本タツキ『チェンソーマン』は、人生で最狂のマンガかもしれない

ここ10年くらい週刊誌なんて買っていなかったが、最近10年ぶりに週刊少年ジャンプを買っている。 鬼才・藤本タツキによる『チェンソーマン』というマンガがあまりに急展開過ぎて、単行本を待つことができなくなったからである。日々Twitterなどで断片的なネタバレを食らううちに、単行本が待てなくなりジャンプ本誌を買うことにした […]