- 2020年9月10日
- 2023年4月21日
アケメネス朝・ササン朝のリアルを知れる一冊―青木健『ペルシア帝国』書評・感想
最近読んだ新書の中で面白かったのが、青木健氏による講談社現代新書の『ペルシア帝国』である。 軽妙にして深遠、今年の世界史ジャンルの新書では今のところ一番面白いかもしれない。ということで、今回はこの本について紹介をしたい。 本書が描く対象 アケメネス朝ペルシア サーサーン朝ペルシア 古代ペルシアのロマ […]
最近読んだ新書の中で面白かったのが、青木健氏による講談社現代新書の『ペルシア帝国』である。 軽妙にして深遠、今年の世界史ジャンルの新書では今のところ一番面白いかもしれない。ということで、今回はこの本について紹介をしたい。 本書が描く対象 アケメネス朝ペルシア サーサーン朝ペルシア 古代ペルシアのロマ […]
いわゆる「ロリコン」や「ロリキャラ」あるいは「ゴスロリ」「ロリータファッション」などの「ロリ」というのは、ロシア出身のアメリカの作家ウラジーミル・ナボコフの小説『ロリータ』に登場する少女ドロレス・ヘイズの愛称「ロリータ」に由来している。 「ロリコン」(ロリータ・コンプレックス)が、未熟な少女を恋愛対 […]
8月中に読み終えたいと思っていた本をようやく読み終えた。 それが、この本。1949年のノーベル文学賞を受賞したことでも知られる、アメリカ文学の大家ウィリアム・フォークナーの『八月の光』である。 折しもBLM(Black Lives Matter)などでアメリカの人種問題が焦点になったこの時期にこの作 […]
小説とマンガ、あるいは映画の中で、どれが一番優れているのか? 私は、この問いは愚問だと思う。どの媒体にも優れた点はあり、そもそも比較できるものではないからである。 だが、例えば「小説にしかできない表現はない」という意見があるとしたら、私は絶対に反対する。 「小説にしかできない表現」は確かに存在するの […]
一人でふらっと電車で遠出をする。駅を降りて、見知らぬ街をふらりと歩く。 私は、そういう小旅行が好きだ。でも、そうしていると時々「今、自分が誰かに連れ去られた時、知人や家族は自分を見つけ出してくれるのだろうか?」という不安に襲われることもある。――そう、安部公房の名作、『砂の女』を思い出してしまうので […]
バーナード・ショーの『ピグマリオン』といえば、あのオードリー・ヘップバーンが主演した映画「マイ・フェア・レディ」の原作としても有名である。 だが、この二つの作品は、実は全く違う結末の作品なのである。 「マイ・フェア・レディ」はいわゆるシンデレラストーリーのようなラブストーリーであるが、原作の『ピグマ […]
私は寝る前に本を読むのだが、私の「寝る前に読む本」シリーズで最高に素晴らしかったのが、このミラン・クンデラの『存在の耐えられない軽さ』である。 正直、この本は恋愛小説としてはつまらないかもしれない。だから集英社文庫の帯にある「20世紀恋愛小説の最高傑作」という謳い文句には首肯しかねる。 だが、私はこ […]
そろそろ夏休みということで、今回は読書感想文の書き方について書いていきたい。 私の個人的な感想かもしれないが、「読書感想文の書き方」というものはあまり学校で習わないように思う。だが、私は読書感想文には攻略法があると思っている。 ただし「攻略法」といっても小手先のテクニックではなくて、優れた読書感想文 […]
新書を買いそろえるのが趣味なのだが、最近は忙しくあまり読めていない。 その中で、非常に読みやすく、かつ面白かったのが、ちくま新書から出た大塚英志監修/山本忠宏編『まんが訳 酒呑童子絵巻』である。 その名の通り、『酒吞童子絵巻(酒天童子絵巻)』をマンガにした本である。このブログで初めてレビューするちく […]
ボーガンによる殺人事件というニュースを見た。亡くなられた方のご冥福をお祈りする。 不謹慎ながら、私がボーガンと聞いて思い出すのは、ドラマ『相棒』Season1 第5話「目撃者」という話である。 小学校周辺で起きたボーガンによる殺人事件を題材とした話なのだが、非常に印象深い登場人物が登場する。子役時代 […]