文庫1冊以内! 初心者におすすめの海外文学10選【地域別】

海外文学10

海外文学の名作といわれる作品には、長くて読み始めるのに勇気がいる作品が多い。でも、読んでみると日本の小説と違った面白さがある。

今回は、文庫本一冊で読める、はじめて海外文学を読むという方にも遠慮なくお薦めできる海外文学を紹介したい

以前より、このブログの「海外文学ランキングベスト100」の記事でもレビューを更新しているが、このランキングで上位を占める『百年の孤独』『城』は、正直言って初心者にはあまりおすすめできない

なので、今回の記事では比較的短めで読みやすく面白い作品を紹介することにする。さらに、紹介する作品は原則すべて文庫で手に入り、1冊以内の長さのものに限ることにする。

また、個人的に海外文学は地域性を反映しているからこそ面白いと思っているので、10の地域から紹介を行うことにする。

「そこまで長くない作品」を紹介するので、あまり海外文学を読んだことのない中学生・高校生・大学生はもちろんのこと、普段忙しくてなかなか本を読めない社会人の方もぜひ読んでみてほしい。

①アメリカ編

アメリカ文学といったらいろいろあるけれど……個人的にはエドガー・アラン・ポーの『黒猫/モルグ街の殺人』を、まずはお薦めしたい。

「黒猫」は、古典的なホラー小説。酒に酔った主人公が、飼っていた黒猫を…… というあらすじ。

「モルグ街の殺人」は、超がつくほどのミステリーの古典。「江戸川乱歩」が、エドガー・アラン・ポーから来ているのはあまりに有名だし、『名探偵コナン』の「江戸川コナン」が江戸川乱歩からきているのはあまりにも有名。すべての推理小説の元祖が「モルグ街の殺人」なのだ。

短編で非常に読みやすいけれど、日本の小説にはないような不思議な感覚を得られるはず。光文社古典新訳文庫版はKindle Unlimitedで気軽に読めるのもおすすめポイント。

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)

  • 作者:ポー
  • 発売日: 2006/10/12
  • メディア: 文庫

◆他におすすめのアメリカ文学

とはいえ、エドガー・アラン・ポーは、アメリカ本国よりヨーロッパで評価されたという話もあるので、「アメリカ文学らしさ」は、あまりないかもしれない。他のアメリカ文学の個人的なおすすめは、以下の通り。

『老人と海』(ヘミングウェイ)

……こちらも短いのでお薦め! 言わずと知れた名作。

『グレート・ギャツビー』(フィッツジェラルド)

……ちょっと長いけど、まさに「アメリカン・ドリーム」の光と影という感じの小説で、読んでみてほしい。『偉大なるギャツビー』というタイトルでレオナルド・ディカプリオ主演で映画化もされている。いずれ読んでほしい!

『冷血』(カポーティ)

……「ノンフィクション・ノベル」という境地を切り開いた小説。長めではあるけど、「海外文学はそんなに読んだことないけど、ノンフィクションは好き」という方がいたら、ぜひ読んでみてほしい。カポーティは『ティファニーで朝食を』の作者。(本ブログの感想記事はこちら

②イギリス編

イギリス文学入門の個人的なお薦めは、チャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』。映像化もされていて、子供向けの作品のイメージもあるかもしれないが、大人が読んでも面白く、心地いい読後感に浸れる作品。

作者ディケンズはイギリス屈指の文豪で、イギリス文学の入門として申し分ない。もっとディケンズ作品を読みたい方は、ディケンズの『二都物語』(ちょっと長い)、『大いなる遺産』(まあまあ長い)、『デイヴィッド・コパフィールド』(とても長い)などの長編を読んでみることをお薦めします!

クリスマス・キャロル (角川文庫)

クリスマス・キャロル (角川文庫)

◆他におすすめのイギリス文学

他の読みやすいイギリス文学の個人的おすすめは、次の通り。

『ジキル博士とハイド氏』(スティーブンスン)

……「ジキルとハイド」の名前は、ほとんどの人が聞いたことがあるのではないだろうか。短めで、だけどちゃんと読みごたえもある作品。未読の方には是非お薦めします!

『サロメ』(オスカー・ワイルド)

……小説ではなく戯曲。短めであっさり読めるけど、圧倒されるはず。これが「耽美主義」だ! 平野啓一郎訳の光文社古典新訳文庫版がKindle Unlimitedで読める。(本ブログの感想記事はこちら

『日の名残り』(カズオ・イシグロ)

……いずれ読んでほしい作品! カズオ・イシグロは、言わずと知れた日本生まれのノーベル文学賞作家。どこか日本的なところも感じられて読みやすいかも。(⇒本ブログの感想記事はこちら

『ジェーン・エア』(シャーロット・ブロンテ)

……ここまで男性作家しか挙げて来なかったが、もちろん女性作家の古典的名作もイギリスには多数ある。代表例がこの『ジェーン・エア』。上下巻と長いけど、主人公ジェーンの不遇な幼少期~結婚までをドラマチックに描いた作品で読みやすい。(⇒本ブログの感想記事はこちら

③ロシア編

ロシア文学と言えば、ドストエフスキーとトルストイの二大巨頭のイメージが強いと思うが、正直彼らの長編は長すぎるので、いきなり読み始めるのはおすすめしない。

というわけで、個人的にはツルゲーネフの『初恋』をおすすめしたい。題名の通り、主人公の初恋についての小説。短いけど、けっこう衝撃的な展開もあって面白い。

光文社古典新訳文庫版はKindle Unlimitedで気軽に読めるの点もおすすめ。(本ブログの感想記事はこちら

初恋 (光文社古典新訳文庫)

初恋 (光文社古典新訳文庫)

◆他におすすめのロシア文学

他におすすめのロシア文学は、次の通り。

ちなみにドストエフスキーを最初に読むなら『地下室の手記』、トルストイは『イワンの馬鹿』などの民話集がおすすめかも。いきなりドストエフスキーやトルストイの長編を読むのは自己責任で!
『鼻/外套/査察官』(ゴーゴリ)

……「鼻」は、「突如、鼻が自分の意志を持っていなくなってしまった」というようなシュールな作品。滑稽小説と笑い飛ばすのも良し。でも、こういう小説を馬鹿真面目に考察するのが海外文学の面白さなんです。Kindle Unlimitedでも読めます。

『イワン・デニーソヴィチの一日』(ソルジェニーツィン)

……ここまで紹介してきたのは「ロシア帝国」の小説だけど、「ソ連」の小説として現在入手しやすく、短めなのはこの『イワン・デニーソヴィチの一日』なのではないかと思う。強制収容所の囚人の1日を描いた作品。作者ソルジェニーツィンはノーベル文学賞作家。


 

④フランス編

やっぱりフランス文学といえば恋愛小説!――と書こうと思ったが、意外とそうでもない。

カミュ『異邦人』なんかは、恋愛小説からもっとも遠い小説の一つだが、非常に面白い小説。『異邦人』は、フランス植民地のアルジェリアを舞台にした小説なのでフランスを舞台にした小説ではないのだが、海外文学入門としてうってつけのフランス文学だ

『異邦人』が、なぜ「恋愛小説からもっともかけ離れた小説」なのかというと、この小説は主人公が恋愛感情を持ち合わせているのかも不明だからだ。そんな「不条理」な主人公を描いた作品として有名なこの作品を読むと、いろんな感想がわいてくると思う。(本ブログの感想記事はこちら

異邦人 (新潮文庫)

異邦人 (新潮文庫)

  • 作者:カミュ
  • 発売日: 1963/07/02
  • メディア: 文庫

◆他におすすめのフランス文学

ちなみにフランスの文豪として有名なスタンダール、バルザック、ユーゴー、大デュマ、ロマン・ロランなんかは、面白いけれど長い作品がほとんどなのではじめてフランス文学を読むという人にはお薦めできない印象。

短めで読みやすいのフランス文学のおすすめとしては、以下の通り。

『悲しみよ こんにちは』(サガン)

……フランソワーズ・サガン18歳の時の作品。思春期の娘が、再婚しようとする父に…… という話で、思春期を描いた小説の世界的ベストセラー。

『マノン・レスコー』(プレヴォ―)

……悪意なく男を破滅させる女を描いた、フランス恋愛小説の古典。

『夜間飛行』(サン・テグジュペリ)

……飛行機での運送が命がけだった時代。飛行士の儚さと美しさを描いた名作。サン・テグジュペリの飛行士としての経験に基づいた小説。同著者の『星の王子さま』もおすすめ。

⑤ドイツ編

ドイツ文学で有名な作品は意外と少ないのだが……なんといっても有名なのはゲーテの『若きウェルテルの悩み』ではないかと思う。

ゲーテというと『ヴィルヘルム・マイスター』や『ファウスト』といった長めで難解な作品が有名だが、『若きウェルテルの悩み』は、短いうえに、話の筋はそこまで難解ではない。文章のわかりにくさでいうと『ウェルテル』も結構哲学的でわかりにくいんだけど……。

手紙という形式をとっているのに最初は困惑するかもしれないが、読み進めてシャルロッテが登場してからは分かりやすくなっていくので、はじめて海外文学を読むという人にも心配なくおすすめできる作品。(本ブログの感想記事はこちら

若きウェルテルの悩み (新潮文庫)

若きウェルテルの悩み (新潮文庫)

  • 作者:ゲーテ
  • 発売日: 2011/06/01
  • メディア: Kindle版

◆他におすすめのドイツ文学

他におすすめのドイツ文学は、以下の通り。ドイツのノーベル文学賞作家というと有名なのはトーマス・マンやギュンター・グラスだけど、この2人は初心者にはおすすめしにくい。

『変身』(カフカ)

……カフカはドイツ出身ではないけど、ドイツ語で小説を書いたのでドイツ文学として扱おう。カフカは『審判』『城』とかは初めて海外文学を読む人にはあまりお薦めできないけど、『変身』は短め。

ある朝グレゴールザムザが不安な夢からふと覚めてみると、ベッドのなかで自分の姿が一匹のとてつもなく大きな毒虫に変わってしまっているのに気がついた。

という書き出しは、聞いたことがある人が多いのではないだろうか。(本ブログの感想記事はこちら

『車輪の下で』(ヘルマン・ヘッセ) 

……日本では「少年の日の思い出」が一番有名な作家・ヘッセ。代表作『車輪の下で』は、ちょっと難しいところもあるけど、比較的短めでおすすめ。

『モモ』(ミヒャエル・エンデ)

……児童文学だけど、大人が読んでも考えさせられる作品。

⑥東欧編

東欧を舞台にした名作は、意外と多い。東欧から移住した作家が、移住先の言語で優れた著作を行っていることが多いのだ。

そんな代表的な作家が、チェコ出身のミラン・クンデラだ。クンデラというと『存在の耐えられない軽さ』が一番有名だと思うが、初めてクンデラを読む人は、むしろクンデラの出世作の『冗談』をおすすめしたい

共産党独裁下のチェコを舞台にした小説で、複数の語り手が織りなすハーモニーは圧巻。ここまで紹介してきた小説の中では長い方だが、決して読みにくくはなく、はじめて海外文学を読むという人にもおすすめできる。岩波文庫に収められていて、入手しやすい点もよい。(本ブログの感想記事はこちら

冗談 (岩波文庫)

冗談 (岩波文庫)

◆他におすすめの東欧文学

他におすすめの東欧出身の作家による小説は、以下の通り。ここまで紹介してきた他地域の作品のように短くはないけど、東欧独特の雰囲気が感じられてきっと面白いはず。

『存在の耐えられない軽さ』(ミラン・クンデラ)

……こっちの方が『冗談』より有名。小説としてはこっちの方が難解だけど、とりあえず有名作品を読んでみたいということであれば、こっちを先に読んでもいいかも。『冗談』はチェコ語で創作された作品だが、『存在の耐えられない軽さ』は、クンデラがフランスに亡命した後にフランス語で書かれた。(本ブログの感想記事はこちら

『悪童日記』(アゴタ・クリストフ)

……アゴタ・クリストフはハンガリー出身の作家。ハンガリー動乱で亡命し、フランス語で著作を行った点はクンデラと重なる。『悪童日記』は、戦争の中で生きる双子の物語。読みやすいというわけではないけど、いずれ海外文学にはまったら読んでみてほしいです。

『ロボット』(カレル・チャペック)

……「ロボット」の語源となった戯曲。原題はR.U.R.(Rossumovi univerzální roboti、ロッサム万能ロボット会社)。今読むと古さもあるけど、「ロボット」という言葉を作り出した記念碑的作品というだけで読む価値はある。チャペックはチェコの作家。

⑦中南米編

次は中南米のおすすめ小説を紹介していきたい。

ラテンアメリカの小説の特徴は、「マジックリアリズム」(魔術的リアリズム)である。簡単に言うと「マジックリアリズム」というのは、現実にはあり得ないような描写を、現実に織り交ぜて描くという手法だ。現代の作家にはこのような技法に影響を受けている作家がものすごく多い。まだ中南米の小説を読んだことのない方は、ぜひ読んでみて中南米の幻想的な熱気を体験してほしい。

そんな中南米の代表的な作家が、ノーベル文学賞作家のガルシア・マルケスである。

ガルシア・マルケスの作品には長編が多いが、『予告された殺人の記録』は、短めの作品だ。非常に緻密的に組まれたミステリーで、次第に事件の全貌がわかっていくさまは紛れもない傑作。

登場人物の名前がわかりにくく混乱してしまうことが難点なので、当ブログの紹介記事に書いておいた登場人物紹介などを見ながら読んでみてほしい。

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

◆他におすすめの中南米文学

上にも書いたように、ラテンなメリカの文学はかなり独特で面白いのだけど、正直初めて海外文学を読む人にはおすすめしにくい作品が多い。その中であえて紹介するとしたら、以下のような本か。

『ペドロ・パラモ』(フアン・ルルフォ)

……死者と生者が交錯し、過去と現在が入り混じる、マジックリアリズムの古典的名作。ガルシア・マルケスに影響を与えた。一回しか読まなかったら絶対に理解できないが、二回読むと面白さに感動できる。短め。(本ブログの感想記事はこちら

『伝奇集』(ホルヘ・ルイス・ボルヘス)

……超有名な短編集でファンも多いけど、個人的には読みにくいと思う。クリストファーノーラン監督の映画『インセプション』は、この短編集所収の「円鐶の廃墟」の影響を受けていたり、影響力の大きい作品なのは間違いない。


 

⑧アフリカ編

なかなか文庫で手に入るアフリカ文学は少ないのだが、岩波文庫から出ているエイモス・チュツオーラの『やし酒飲み』は、いまのところ入手しやすく、また短くて読みやすい作品だ。

作者チュツオーラはナイジェリアの作家。『やし酒飲み』は、「やし酒」を飲むことしか能がない主人公が、死んだ「やし酒つくりの名人」を探し求めて、呪術的な力を用いながら冒険する物語(主人公は呪術的な力を使うことができるのだ!)。

荒唐無稽な作品で非常に面白いのだが、少し独特すぎるので、「海外文学初心者」にはお勧めしにくいかもしれない。しかし、アフリカ文学の幻想的な雰囲気を味わえる魅力的な作品であり、それを受け入れる度量のある方にはぜひおすすめしたい一冊だ。岩波文庫版は多和田葉子による解説つき。

◆他におすすめのアフリカ文学

『マイケル・K』(J・M・クッツェー)

『恥辱』(J・M・クッツェー)

……このほか、アフリカ出身の作家としてなんといっても有名なのは、ノーベル文学賞受賞経験もある、南アフリカ出身の作家J・M・クッツェーである。『マイケル・K』と『恥辱』は、ともにイギリスの文学賞であるブッカー賞を受賞した作品(ブッカー賞を二回受賞したのはクッツェーがはじめてである)。

『マイケル・K』は、当時の南アフリカには検閲制度があったこともあり、南アフリカ社会(アパルトヘイト)についての露骨な描写はないが、内戦下で誰にも支配されずに生きていこうとする主人公マイケル・Kの生きざまを描いた作品。(本ブログの感想記事はこちら

『恥辱』は、アパルトヘイトが廃止されたあとの南アフリカ社会を描いた作品で、「都市」と「田舎」の格差のような、独特の雰囲気がある、まさに南アフリカを象徴する文学。ただし、そこまで短くはないのと、途中で暴力描写があるので注意してほしい。(本ブログの感想記事はこちら

⑨中国編

続いて中国文学の紹介に移りたい。

中国の現代文学だと、ノーベル文学賞受賞作家・莫言の作品なんかは読んだことがあるが、莫言作品は正直なところ初心者にはお薦めできない。「海外文学」の範疇に入るかは議論が分かれそうだが、むしろ中国文学なら古典をおすすめしたい

学校教育の「漢文」に良い印象がない方も多いかもしれないが、そんな先入観は取っ払ってほしい。中国古典には、面白いファンタジーも多いのだ。特におすすめなのが、蒲松齢の『聊斎志異』という短編集。狐や幽霊が普通に出てくる世界観のファンタジーで、めちゃくちゃ面白い。短編集だから読みやすいし、ぜひ一度読んでみてほしい作品。

岩波文庫版は全話が訳されているわけではないが、面白い作品が効率よく収録されていておすすめ(上下巻なので文庫一冊以内ではないけれど、一部しか読まなくても問題ない短編集なのでお許しください!)。(本ブログの感想記事はこちら

聊斎志異〈上〉 (岩波文庫)

聊斎志異〈上〉 (岩波文庫)

  • 作者:蒲 松齢
  • 発売日: 1997/01/16
  • メディア: 文庫

◆他におすすめの中国文学

『故郷/阿Q正伝』(魯迅)

……普通に中国文学をおすすめするなら、魯迅の『故郷/阿Q正伝』。短編で読みやすいのでおすすめだけど、魯迅は日本に留学していたこともあるので「海外文学」ぽさは少ないかも。

『三体』(劉慈欣)

……現代中国の小説なら、『三体』が一番か。圧倒的な面白さを放つSF。(現在、文庫化はされていないし、文庫一冊では収まらない)

⑩中東・インド編

最後は中東・インド編!

正直なところ中東・インドの小説を読んだ経験はほとんどないのだが、アラビアン・ナイトの元ネタでもある『千一夜物語』は本当に面白い

イスラム圏の小説を読む機会なんてほとんどないだろうが、だからこそ『千夜一夜物語』は読んでおくと面白いんじゃないかと思う。短編集なので、とりあえず1巻だけ読んでみるので構わない。(こちらも実質短編集なのでお許しください)

◆他におすすめの中東・インド文学

これまた無理があるが…… 興味があったら是非読んでみてほしい作品。

『バガヴァッド・ギーター』

……ヒンドゥー教の聖典の一つ。意外と面白いので、せっかくだから紹介する。

『真夜中の子供たち』(サルマン・ラシュディ)

……文庫一冊に収まらない長さもあり、海外文学初心者におすすめする小説ではないけど、インドを舞台にした小説としてはこの『真夜中の子供たち』がある。作者ラシュディは、イギリス植民地時代のインド出身の作家(なのでインド文学とは言えないかもしれない)。


 

おわりに

「おすすめ10選」というタイトルながら、結局30冊以上紹介してしまった。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

海外文学は当然舞台が外国なので、日本の文学とは違った味があります。ぜひ、異国情緒を味わってみてください。

ちなみに、記事で言及した中で、

黒猫/モルグ街の殺人 (光文社古典新訳文庫)
クリスマス・キャロル (光文社古典新訳文庫)
ジーキル博士とハイド氏 (光文社古典新訳文庫)
サロメ (光文社古典新訳文庫)
初恋 (光文社古典新訳文庫)
鼻/外套/査察官 (光文社古典新訳文庫)
若きウェルテルの悩み(グーテンベルク21)
変身(青空文庫、そもそも無料)

などはKindle Unlimitedという定額読み放題サービスで読めるので、こちらも合わせてお薦めしたい(記事投稿日時点)。他にも光文社古典新訳文庫などで色々な古典的名作が読めます。

Kindle Unlimitedは初月無料なので、30日間無料で楽しめる。気に入らなければ解約すれば、お金もかからないのでおすすめです。

KindleはスマホやPCのアプリでも読むことができるので、体験したことがない方は一度試してみてはいかがだろうか。

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