- 2021年2月14日
- 2022年10月18日
クッツェー『マイケル・K』あらすじ・感想ー人はどう生きるか?
ひさびさにノーベル文学賞作家の作品を紹介したい。 今回紹介するのは、南アフリカの作家J.M.クッツェーの『マイケル・K』だ。 内戦下の南アフリカを舞台にした小説で、やはり日本の小説にはない魅力がある。 『マイケル・K』あらすじ 『マイケル・K』感想・考察 内戦下の南アフリカ マイケルは現代の伯夷・叔斉である 医師から見 […]
ひさびさにノーベル文学賞作家の作品を紹介したい。 今回紹介するのは、南アフリカの作家J.M.クッツェーの『マイケル・K』だ。 内戦下の南アフリカを舞台にした小説で、やはり日本の小説にはない魅力がある。 『マイケル・K』あらすじ 『マイケル・K』感想・考察 内戦下の南アフリカ マイケルは現代の伯夷・叔斉である 医師から見 […]
第164回芥川賞に輝いた『推し、燃ゆ』(おし、もゆ)を読んだ。 結論から言うと、主人公にあまり共感は出来なかった。だが、主人公に共感できないというのは、小説が面白くないということではない。小説としては「推し」という現代的なテーマを純文学で描いたという点で画期的で、非常に面白かった。 この作品が注目され、芥川賞にも選ばれ […]
ジェイムズ・ジョイスの『若い藝術家の肖像』を読んだ。 最初に正直に感想を書くと、かなり難解であった。もちろん難解さを承知で読む人がほとんどだろうが、海外文学への入門として読むことはあまりおすすめしない。 とはいっても、ジェイムズ・ジョイスの入門としては、ジョイスの代表作である『ユリシーズ』よりも、この『若い芸術家の肖像 […]
恋が始まるには、ほんの少しの希望があれば十分です。 ――スタンダール という引用から始まるマンガ作品があるが、さらに言えばこの言葉はスタンダールの『恋愛論』第三章冒頭からの引用である。 『恋愛論』という本は、恋愛について論じた本としては古典中の古典である。実際読んでみると、共感できる点も多く、自分の感じていた精神現象が […]
大学に入ってから、戦争映画だけはちゃんと観ようと思い立ち、以来観る映画の半分以上が戦争映画になった。 純粋なドキュメンタリーも観るが、実話をもとにしたフィクションも観る。中でも印象的だったのは、スティーヴン・スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』である。 アマゾンプライムでも観ることができるので、戦争を描いた映画に興 […]
ジョージ・オーウェルと言えば監視社会を描いた『一九八四年』が有名だが、オーウェルの出世作である『動物農場』も代表作として知られている。 『動物農場』(Animal Farm)は、副題が「おとぎばなし」(A Fairy Story)であるように、動物たちを主人公としたおとぎばなしである。物語はとても短く、小学生でも「ちょ […]
空前のブームとなっている『鬼滅の刃』。私も読みましたが、非常によくできた作品だと思います。原作だけからではここまで流行るとは全く予測できませんでしたが、アニメの出来もいいですし、ここ数年で断トツのコンテンツというのは肯けます。 ただ、読み終わった時に「これはどう考えてもおかしい」と思った箇所が一つだけあったんですね。 […]
2020年にアニメ化もされた久米田康治の『かくしごと』は、漫画家を題材にした最高の日常系ギャグマンガだと思う。 漫画家を題材にしたマンガというと、高校生が連載獲得を目指すところからスタートする『バクマン。』(原作・大場つぐみ、作画・小畑健)や、同じく漫画家を目指す少年2人の成長を描いた、藤子不二雄Aの自伝的マンガ『まん […]
今月25日で三島由紀夫の没後50年である。 三島由紀夫といえば「同性愛」のイメージがつきまとうが、その中でも『禁色』(きんじき)という作品は、同性愛をテーマにしながらエンターテイメント的にも非常に面白い作品である。 同性愛をテーマにした小説で、この作品ほどスリリングで、また考えさせられる作品を、私はまだ知らない。 『禁 […]
そろそろデヴィッド・ボウイが死去して5年経つ。 私より若い世代になると、デヴィッド・ボウイを聴く人はだいぶ少なくなるんだろうなと思う。そもそも私の周囲にもデヴィッド・ボウイを聴く人は残念ながらほとんどいない。 でも、私はデヴィッド・ボウイのアルバムが好きだし、今後聞かれなくなってしまうのは寂しい。 だから、この記事で、 […]